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荒熊神社宮司
清水清元 著
『女行者一代記
神に仕えて五十年

※品切れ

私は女行者として荒熊大神に仕えて五十年になります。 私が女行者としての一代記を書こうと思いついたのは、 私が生きてきた証を孫たちに伝えたいと思ったのがきっかけでした。
(「はじめに」より)

【本書の内容】
荒熊神社の沿革、宮司回想ほか
荒熊神社の現在
 年表、年中行事を収録
 カラー写真28点掲載


平成22年12月28日発行
A5判上製カバー装110頁
定価:本体1000円[税別]
装幀/真田幸治

平成30年2月26日再版発行
A5判並製カバー装110頁
再版は非売品

令和5年10月12日改訂版発行
A5判並製表紙装64頁
非売品
 

 

菊池孝彦第一歌集
『声霜』


・空のどこかで空に渇けば鳥たちは
 うたふ その明るさのただなか
・「われおもふゆゑにきみあり」
 ゆふぞらにセスナとグライダー繋がつて
・ゆふぐれと夜とのさかひ
 路地ごとに母を呼ぶ声母の呼ぶ声


菊池さんの歌には「美意識」というようなものはおよそ感じない。そこが前衛短歌と違うところである。美意識がなくてなにがあるか、意識そのものがある。きっと自己意識が、五七五七七のかたちをして出てくるのがこの歌集である。
(小池 光・栞より)

栞/香川ヒサ、米川千嘉子、小池光


2010年11月23日発行
四六判上製カバー装224頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

古島哲朗評論集
『短歌寸描』


己の作歌理念によって厳選された一〇五首を一首一首深く掘り下げ、魅力をあますところなく語る。九年にわたる労作。  

「しののめ」平成13年1月号から平成21年12月号掲載分を収録


平成22年11月19日発行
四六判上製カバー装228頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

松村正直評論集
『短歌は記憶する』

第9回日本歌人クラブ評論賞受賞

 短歌は時代を記憶する。人々の記憶をなまなましく封じ込めている。 だから、短歌を読むことによって、時代の持つ雰囲気がまざまざと甦 ってくるのだ。その中には、歴史書や年表には残されていないものも 多く含まれている。
(「あとがき」より)


【本書の内容】   
第一章 時代と短歌 サブカルチャーと時代精神/ゴルフの歌の百年/短歌に見る家屋の変遷/ 仁丹のある風景

第二章 戦争の記憶をめぐって
軍馬という兵器/歌枕としての「ヒロシマ」/靖国神社が抱えるもの/ 八月十五日の謎/樺太の見た夢/サンシャインビルの光と影

第三章 歌人論
長い時を越えて―清原日出夫論/二つの顔を持つ男―石田比呂志論/ 短歌史へのまなざし―三枝昂之論/母恋いの歌―永田和宏論


2010年11月13日初版発行
2011年9月13日2刷発行
四六判上製カバー装220頁
塔21世紀叢書第174篇
定価:本体2200円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

坂井祥子第一歌集
『歩く影法師』


・くらき井ゆアルミの柄杓に掬ふみづ
 丹生の真名井の水ほの甘き
・母の声電話に聴きたるこの朝は
 畳を拭く手がきびきびうごく
・階段教室の底に座りて近ぢかと
 黒板に向かふけふより「きりつぼ」


坂井さんは、つねに真面目であり、前向きであり、寡黙ではあるが、芯のつよいところも見受けられる。その姿勢は低く奢るところがないが、何より、文学といったものが坂井さんの中には脈々と流れ続けている。
(内藤 明・跋より)


平成22年10月16日発行
四六判上製カバー装186頁
音叢書
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

細山久美第二歌集
『冬潮』


・軍刀に刃こぼれありと研ぎ師いう
 何も語らず父は逝きたり
・この家は小さき空母
 夕されば子とその妻と孫の帰り来
・猛り狂う冬潮の底に息づくや
 数かぎりなき春の魚たち


著者は戦中戦後の厳しい時代の体験者であり、中国から帰還した父の戦場での行ないにも懐疑の念を持つ。痛みを裡にかかえ、その後の人生も決して平坦ではなかったが、見事に超えてよき家族と共に充実した幸せな日常を獲得。今を生きる。明るく堅実でおおらかな、時に諧謔も見られる作品は、著者のしなやかな生の軌跡を示すものと言えよう。
(蒔田さくら子・帯より)

跋/長谷川富市


平成22年9月29日発行
四六判上製カバー装160頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

佐々木通代第一歌集
『蜜蜂の箱』

埼玉県歌人会新人賞受賞

・ほのかなる悪のかをりに少年が
 分けあふガムのたしかな重さ
・投票にゆきて戻りしつかのまに
 花鉢ひとつ盗まれてをり
・わたくしの血に満ちたりし蚊がひとつ
 遠き汽笛のひびきのこせり


佐々木通代さんは、これがはじめての歌集になるが、「短歌人」の有力同人の一人であり、いつもその作品を待ちかねて読んできた。平明で簡潔な表現のなかに、いつもするどい「思いがけなさ」をさりげなく蓄えている。
(小池 光・栞より)

栞/小島ゆかり、川野里子、小池光


2010年5月27日発行
四六判上製カバー装222頁
定価:本体2600円[税別]
装幀/真田幸治
装画/江戸真紀子

 

 

杉崎恒夫歌集
『パン屋のパンセ』


90歳。
透明なユーモアと
かなしみと、
不変の
みずみずしさ──

『食卓の音楽』から二十余年、
待望の第2歌集。
栞=
井辻朱美「〈世界〉化力」
松村由利子「焼きたてのパンの香りのように」
穂村弘「胸という一まいの野を」

・ゆびというさびしきものをしまいおく
 革手袋のなかの薄明
・卵立てと卵の息が合っている
 しあわせってそんなものかも知れない
・大文字ではじまる童話みるように
 飛行船きょうの空に浮かべり
・星空がとてもきれいで
 ぼくたちの残り少ない時間のボンベ
・止まりたいところで止まるオルゴール
 そんなさよなら言えたらいいのに

2010年4月28日初版発行
2010年6月24日2刷発行
2010年7月29日3刷発行
2010年11月19日4刷発行
2011年11月25日5刷発行
2014年10月8日6刷発行
2017年7月6日7刷発行
2020年1月6日8刷発行
2022年3月30日9刷発行
2022年12月18日10刷発行
A5判並製カバー装138頁
かばんBOOKS
定価:本体2000円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

松木秀第二歌集
『RERA』

※品切、絶版となりました

韻律には日付がないが、
意味には日付がある

都会でも田舎でもない
「郊外」に生きるという
ことはどういうことか

北の地から発信する三十一文字。
つれづれなる日常、
そこは定型の曠野。

・散歩する人のもれなく地下にある
 モホロビチッチ不連続面
・線文字Bの遺跡のこしし民族は
 聖書にのこるペリシテ人か
・奪われているのはきっと本当の
 ノスタルジーをおぼえる権利

2010年5月14日発行
2010年5月27日改訂版発行
四六判並製カバー装174頁
定価:本体2000円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

平山和次第一歌集
『河原の散歩』


・お開きは「お先にどうぞ」と座に残り
 残つた靴はきや間違ひなけれ
・「ありがたう」孫が言ふのは妻にのみ
 今しばらくの成長またむ
・師の恩は死語となりしか
 学生が授業のできばえ五段階評価す


ゆったりとした時間の中で、いろいろな事象が面白いことに気付いて観察をしている。その視線は、人の欺瞞や社会のひずみなどを見逃すまいとする注意深さがある。だが、激しく問い詰めることはしない。無邪気とも思えるようなユーモアに包んで悠々と差し出して大人のふところの深さを思わせる。
(池田はるみ・跋より)


平成22年2月20日発行
四六判並製カバー装170頁
定価:本体2500円[税別]
カバー写真/著者
装幀/真田幸治

 

 

村田耕司第二歌集
『十年贈歌』


節目としてまとめた新歌集
教員として、父として、
そして息子として、
日々の悲哀をしずかに詠う


・往きし夏のひぐらしの声おもひだす
 かなしくてこの十年贈歌
・気がつけばひとりといへる五十六歳
 生きてをるのか演じてをるのか
・なぜ六かよくわからない
 甚六のぼんやり育ちこし長男われは


平成22年2月10日発行
A5判上製カバー装198頁
定価:本体2300円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

山下柚里子第一歌集
『秋の果実』


・盛り置ける秋の果実のそれぞれに
 濃き淡きあり色あたたかく
・盆休みの帰省促す子への電話
 命令のごと懇願のごと
・落つるたび点滴液の光るゆゑ
 身ぬち次第にひかりゆくべし


著者は「老、病、死」に関わる作品が多いと述べているが、 作品として注目されるものには明るく自らを励ましつつ実 生活を充実させて生きようという、積極的な意志を示すも のや、身辺の事物へのいきいきとした感応を表わすものな どが多く見られ、決して退嬰的な歌集ではないのである。
(蒔田さくら子・跋より)


平成21年12月22日発行
四六判上製カバー装234頁
定価:本体2500円[税別]
装画/秋元理恵子
装幀/真田幸治

 

 

取違克子第一歌集
『ゆかりのいろの』

第41回福岡市文学賞受賞

・青竹の青や清しき竹とんぼ
 ちちなる空へまぎれゆくべし
・校庭にたらり垂れゐるふらここに
 春がひそかに腰かけてをり
・朝青龍負けし土俵にたちまちに
 古代むらさきの座布団とべり


取違克子さんの歌は、おだやかで柔和なこころよさにあふれている。生活の一齣一齣を、丁寧に愛情をこめて写し出したスナップ写真のようだ。慈愛いっぱいの自然と、そして自然の中の家族たち。その中にふと思いがけないミステリーの入り口のような歌がまじって、歌集を繙く人をきっと佇ませてくれる。
(小池 光・帯)


平成21年12月16日発行
A5判上製カバー装218頁
定価:本体2300円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

桂規子第四歌集
『雨餘』


平成14年より平成20年までの549首を収録。
「思えば片山貞美先生は歌とは無縁だった私を歌の道へお導き下さり、結社に属して勉強する機会のない者に計りしれない程の御教示を賜りました。」
(「あとがき」より)

・暮れはやき山裾の村見下ろすに
 明り点るがいつしかあまた
・雨ざらし日ざらしにせる蟹仙人掌
 季至れればあふるる蕾
・先生のおはさぬ会を始めむと
 席に着ければ嗚呼御姿のあり


平成21年12月12日発行
四六判並製カバー装208頁
定価:本体2500円[税別]
題字/片山貞美
装幀/真田幸治

 

 

佐藤慶子第一歌集
『昼顔の花が咲きました』


・萩の花揺らしてとびし馬追いの
 命というはひとすじ、みどり
・棒切れの支えつづけたものはなに
 日照雨にぬれて道に転がる

いずれもかすかな揺らぎなのだが、鮮明なイメージではかない私たちのありようを照らしだす。そして、なんでもないところに多くの詩がひそんでいることを再確認させる。
(三井ゆき・跋より)

平成21年12月3日発行
四六判上製カバー装200頁
定価:本体2300円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

菊池尚子第三歌集
『枇杷色の海』


・地吹雪にあらがひ飛べる鵯は
 よろめくごとく消えてゆきたり
・三十年同じ自転車引く夫と
 坂を登れば昔が見ゆる
・老いの憂さはらさむとして
 派手はでのブラウスを着て街を闊歩す


ひと言でいえば老いのさびしさを詠んだ歌集ということになろうか。子を育て上げ老夫婦だけになってしまったさびしさ。夫に先立たれたった一人になってしまったさびしさ。しかし著者はそうした現実を驚くほど冷静に受けとめ、歌を通して日々の行方を見定めようとしている。おそらくこれこそが歌人としての矜持であろう。
(中地俊夫・帯)

平成21年11月18日発行
四六判上製カバー装192頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

小野澤繁雄第一歌集
『下沼日誌』


・三二〇六の学番の消えぬ上履きの
 穴のあきたるままなるが残る
・われの子の名前が呼ばれその返事の
 思いの外に大きなる声 
・百足沼に投石しいる少年ら
 「何かいるの?」「何も」それっきり


壊れている、という感覚が深いところで作者を、いや作者ばかりでなく同時代に
生きるわれわれを支配している。世界が壊れているとき、それを写す短歌も、ど
こか壊れてあるよりないのだった。小野澤さんのぎこちない表現の中には切迫し
た何かがあり、それが読む者の胸を打つ。
(小池光・跋より)

平成21年11月7日発行
四六判上製カバー装182頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

加藤智津子第一歌集
『春風の人』


「気を付けて」杖曳く我に声かけて
追ひ越し行きぬ春風の人

読むたびにやさしい気持ちになる。こんな歌を詠む作者こそ、春風の人と呼びたい。草木や鳥や虫、家族や友人、亡くなった人でさえ、この歌集のなかでは居心地がよさそうだ。照り翳りする人生の時間を、さりげなくあたたかく、春風が吹き抜ける。 (小島ゆかり・帯)

・リハビリに唱歌を歌ふ夫の声
 初めて聞けば意外に優し
・碧空につまみしほどの真綿雲
 今日の歌会は歩みて行かむ


平成21年10月10日発行
四六判上製カバー装162頁
コスモス叢書第906篇
定価:本体2400円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

足立尚計第三歌集
『サルペドンの風斬る朝に』


平成16年福井豪雨と福井の風土を
詠む!


・街は今ジグソーパズル
 堤防の土くれ五臓のように揺れいる
・原発の海辺背にして挙手をする
 敦賀の駅のツヌガアラシト
 
足立尚計は過剰な精神的エネルギーを抱え込んだ歌人である。その過剰さは彼の短歌作品に端的に表れている。その過剰さこそが、歌人足立尚計の歌の根拠だということは、この歌集一巻を読んでもらえば、実感できるはずである。
(藤原龍一郎・解説より)

平成21年7月18日発行
A5判並製カバー装112頁
定価:本体1905円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

横浜歌人会
『アンソロジー横浜2009』

品切れとなっております

横浜歌人会創立40周年・
横浜開港150年記念


97人の各20首掲載
相沢一男、青木梅代、青田伸夫、朝井恭子、井澤幸恵、伊藤宏見、伊藤美枝、池谷しげみ、石田恵美子、石田幸子、礒幾造、板倉千鶴子、上木彙葉、小川俊子、小野政男、岡嶋悦野、岡部桂一郎、角田三苗、片野浜子、金田祐子、河北笑子、木村千鶴子、草柳繁一、小島熱子、小寺敦子、小林愛子、郷原艸夫、佐久間裕子、佐波洋子、斉藤要三郎、清水鉄次郎、清水八千代、塩野崎宏、篠崎和子、柴田昌子、芝谷幸子、助川信彦、鈴木育子、鈴木栄子、鈴木和江、関口満津子、田谷幸子、田口玲子、田代弥生、田之口久司、高尾文子、高橋みずほ、高橋庚子、俵谷晴子、千々和久幸、塚田キヌエ、角宮悦子、鶴田佐智子、鶴見典子、寺畑多都子、中川佐和子、中川宏子、中込カヨ子、中村節子、中村規子、永平緑、長沼芳江、長屋雅子、西登喜子、沼波万里子、野部智子、野々山三枝、長谷川静枝、間ルリ、蓮本ひろ子、早島和子、林静峰、原昌子、日野原典子、平井郁子、平野久美子、廣瀬美枝、深志聖子、藤田絹子、藤村聡子、堀部知子、本多豊明、真鍋正男、松井芳子、松本紀久子、松本嘉猷、丸山寿美子、森藍火、森田もと子、矢野豊子、柳澤美代子、山形裕子、山本登志枝、結城千賀子、吉野裕之、渡辺暁男、渡辺謙

2009年6月2日発行
A5判並製カバー装204頁
定価:本体1905円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

大松達知第三歌集
『アスタリスク』


※品切れ

・あさゆふのサイゴン河よ
 あさゆふに渡し舟ある暮らし羨しも
・われのみが遠く見てゐる飛行船を
 告げたくて告げず午後の授業に
・手をつなぐためにたがひに半歩ほど 
 離れたりけりけふの夫婦は


生活人としての日常、旅。
さまざまな出会いの中での
発見と驚き、
そして言葉への好奇心。
いついかなるときも
軽妙に率直に真摯に
短歌型式を満喫する。

2009年6月1日発行
四六判上製カバー装184頁
コスモス叢書892篇
定価:本体2400円[税別]
装幀/真田幸治

 

 

奥條聡著
『六香物語詩曲
    Rocka Ballade』


 リアルタイムで聴いた世代じゃない。それって恵まれている。
 『アビイ・ロード』と『レット・イット・ビー』……最初にどちらのアルバムを聴くか、自分の意思で決めることができるのだから。デビューから順に追わなくたっていい。
 本当の自由とは、きっとそういうことなんだ。


18歳の少年が上京してからの日々、
詩情あふれる青春小説。

2009年6月24日 初版発行
2015年4月2日 二版発行
四六判上製カバー装128頁
定価:本体1200円[税別]
装画/岸田 尚
装幀/真田幸治

 

 

杉山春代第一歌集
『鍋の塩』



鍋の塩舐めてはたらく父を見き
鋳物工場はあとかたもなし

自然を恩寵として感受するところから発想された作品もまたうつくしい。生活者としてきちんと足元を見つめながら生きてきた杉山さんの内に湛えられていたひかりの発露である。このように自然との交感ができる人の短歌との出会いをこころから喜びたい。
三井ゆき・跋より)

平成21年5月25日発行
四六判上製カバー装190頁
定価:本体2300円[税別]
装画/堀  藍
装幀/真田幸治

 

 

村田馨第一歌集
『疾風の囁き』


第2回日本短歌協会賞次席

朝稽古終えし時の間麻紐で
緩んだ鞍をしかと締めこむ

パンタグラフ巨大なるこの音源を
いかに静かに押さえこめるか

鉄道騒音の技術者として、流鏑馬神事に携わるものとして、そして家庭では父として。作者のまっすぐに生きる姿勢が一冊を貫いている。散文4篇や天野慶との合作なども含む意欲的な歌集。
帯・ひし美ゆり子(女優)
栞・中川佐和子、真中朋久、小池光

平成21年3月25日発行
四六判上製カバー装166頁
定価:本体2300円[税別]
装幀/真田幸治